
大阪府在住の森本さん(仮名)40歳代は、歯科衛生士歴17年、訪問歯科歴5年の経験をお持ちの方。
現在は大阪府高槻市の医療法人海真会ましもデンタルクリニックで、主な訪問先はグループ会社の株式会社BISCUSSが運営する、住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者住宅です。
森本さんは、日々介護スタッフとの連携を重ねながら、口腔ケアが持つ“予防の力”を現場で伝え続けています。
誤嚥性肺炎の予防にもつながるケア

“食べ物が喉に詰まったみたい”っていう訴えがあったとき、実はお口の中が原因だったこともありました。
森本さんは、入居者のちょっとした変化にも目を配り、口腔状態を観察しています。
清掃・義歯の調整だけでなく、舌や喉の動きの確認、嚥下機能のチェックも日常的に行っています。
介護職との連携が“ケアの質”を大きく変える

口腔ケアの後に“あの方、今日はご飯を残さず食べられました!”と報告を受けると、ほんとに嬉しくなります。
介護スタッフと情報を共有することで、ケアの効果を施設全体で実感できるようになります。
森本さんは、連携をスムーズにするために、記録は分かりやすく簡潔に、そして報告は“ポジティブな言葉”を意識しているそうです。
学び続けることで、患者さんを守る

最初は、“口の中を掃除してるだけじゃない?”って思われることもありました。でも、口腔の清潔は命に関わることなんだと、もっと多くの人に伝えたいです。
訪問歯科の現場は、専門性と知識が問われる場所でもあります。
森本さんは現在、摂食嚥下障害や認知症ケアについても積極的に学び、勉強会を施設職員向けに行う機会も増えてきました。
口から食べる、笑う、話す、それが“その人らしさ”

“歯をきれいにしてもらったら、食べるのが楽しみになった”って、笑ってくれる方がいたんです。そんな言葉をもらえると、この仕事をやっていて本当によかったと思います。
森本さんのケアは、単なる医療行為ではなく、その人の“生活”そのものを支えていると言えるでしょう。
事務長からの一言
森本さんは、技術も経験も当院でもトップクラスの方です。
現在の状況に甘んじることなく、常に向上心を持って患者様のために「何ができるか」を考えていらっしゃいます。
森本さんの存在は、在職する職員全員に好影響をもたらしてくれる、リーダーの資質を持った歯科衛生士だと思います。